2020.02.25

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「もったいない」から「ありがとう」へ


 まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が日本では年間約632万トンにも上ります。これを日本人1人当たりに換算すると、毎日お茶碗約1杯分(約136g)のご飯の量を捨てていることになります。私たちは多くの食べ物を輸入しながら、大量に捨てているのです。大切な食べ物を無駄なく消費し、食品ロスを減らして環境面や家計面にとってもプラスになるような、取り組みを始めていきましょう。

 売れ残りや期限を超えた食品、食べ残しなど、本来食べられたはずのいわゆる「食品ロス」は約632万トンとされていますが、これは世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(平成26年で年間約320万トン)を大きく上回る量です。日本の食料自給率は現在39%(平成27年度)で、大半を輸入に頼っていますが、その一方で、食べられる食料を大量に捨てているという現実があるのです。もったいないと思いませんか。食品ロスを減らすために、食べ物をもっと無駄なく、大切に消費していくことが必要です。

~大切な食べ物を必要としている人々へ届ける~

 

 家庭から出る食品ロスには、手つかずの食品や賞味期限前にもかかわらず捨てられているものがたくさんあります。こうした食品の寄付を集めて、大切な食べ物を必要としている福祉施設や子ども食堂などへ無償提供する取り組みを「フードバンク活動」と言います。フードバンクは1960年代にアメリカで始まった活動です。日本では、平成14年(2002年)から、NPO法人「セカンドハーベスト・ジャパン」が本格的に活動を開始し、今では全国各地に取組が広がっています。

日経新聞 2018年9月27日(木)

かいたひと:めぐりん